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オレが関西できちんとしたディスコとして認定する2軒、西天満『On and On』、東心斎橋『POINTAFTER』の週末ダンスフロアは酸欠になりそうな盛り上がりぶり。神戸・北野町には夜景の見えるディスコ『FLARE』、京都・四条烏丸にはディスコではないがディスコなラウンジ創作和食店『花穂』なる店までオープンした。この後も南船場に巨大ディスコができるという噂があるし、東京で復活した『マハラジャ』『キング&クイーン』の関西進出の噂も絶えない。「こりゃ、これからはダンクラ(ダンス・クラシック)がかけられて、しゃべれるDJ求人が増えるぞ」と思い、FM802DJの鈴木しょうじさんに教えてもらったDJスクールに通おうと思ったが、どうしても指が震えてレコードにうまく針がおけないのでやめた。

1年前、関西にはディスコのデの字もなかった。時おりクラブのイベントとしてディスコ・ナイトが催されたが、ヒドイ内容ばかりだった。結局今の若いクラブな奴らが面白がるだけの選曲で、ビートも早くて踊りがついていかん。クラブなやつらのクラブなカッコとヒップホップな踊りもむかつくだけ。結局当時唯一ディスコしてた『ソウルファクトリー』で踊り直しするしかなかった。

一方、東京は空前のディスコ・ブームに突入していた。伝説のディスコが復活した青山の『キサナドゥ』(かつて神戸にあったが関西ではあまり馴染みなかったのでは?)は、30〜40代、かつて遊んだ系業界オヤジと、白シャツ襟立て内巻きヘアのかつて遊んだ系ミセスの異様な麝香系フェロモンでむせ返りそう。銀座『ジーニアス』は今は亡き!?ヤンエグ系サラリーマンと今は!?ハナコ系OLのナンパ・フェロモンでやはりむせ返っていた。金曜の夜はそれぞれのフェロモンがダンスフロアで朝の満員電車状態。その熱気はホンマにむせ返る。でもオレはむせ返りたくて東京まで通った。

ディスコイメージPHOTOそこから1年遅れで関西に火がついたわけだが、どうしても東京と関西を比べたくなってしまう。そして比べてみるとノリがどこか違う。なんかザラっとした違和感だ。
まずDJが違う。関西のディスコはかつて活躍したプロフェッショナルなDJが復活してプレーするのが主流でDJが完全に店の主役になっている。一方東京はプロフェッショナルなDJが活躍しているのだが主役感はない。あくまでも客が主役。客のノリで曲をキメている。『キサナドゥ』でチークタイム前に、「ロング・トレイン・ランニング」から「勝手にシンドバッド」「君の瞳に恋してる」とつないだのには驚いた。でも気持ち良かった。カッコよかった。関西ではこんな“ダサい”つなぎはしないだろう。

客のノリも違う。東京はディスコによって客層が明確に分かれている。言い換えれば回りには同じようなオトコと、どっかで付き合ったことあるようなオンナばかり。一方関西はそれがごった煮状態。明解に分かれるのは、東心斎橋の『door』『dress』だが、ここはミナミ系というか、鰻谷系というか、かなりコア。世代分けはない。さらに、東京のように業界系、ヤンエグ系というのも少ないので、なんだか町の夏祭りなノリだ。
さらに店の雰囲気も違う。東京のディスコのインテリアは非常にシンプルだ。『キサナドゥ』なんかが典型で音響、照明も非常シンプルで照明はストロボ中心。でもそれが逆にいい感じで「やっぱディスコの主役は人やでぇ」と気分が高揚する。一方関西のディスコはどこもインテリア、音響、照明に凝ってる。特殊照明がグルグル回って実にカッコいい。でもなんか高揚感が乏しい気がする。ちなみに東京で「金かかってるなぁ」と思った青山の『オービエント』は関西の夜店企画集団オペレーション・ファクトリーの経営で、インテリアは大阪の間宮、森井二大巨頭が手がけていた。
そこで気がつた。「昔と逆やんか」。
20年前のディスコ全盛時代。大阪のディスコはコアな客と客あしらいのうまいDJが倉庫みたいなハコで無茶苦茶に盛り上がっていた。その盛り上がりを味わいに東京から週末訳知りのお客がやってきたもんだ。ディスコの数は東京が圧倒的に多かったが、ノリでは関西、特に大阪は負けていなかった。客がパワフルだった。お洒落とはいえないが、魅力的だった。DJはそんな客に乗せられていた。客が客を呼び、インテリアで客を呼ぶ必要なんてなかった。金をかけたディスコは「アホか」というぐらい金をかけてた。その典型が『マハラジャ』だ。

結局、客層の違いが総てなのかもしれない。ディスコは確実に時代の景気を反映している。東京はいくら不景気だといっても六本木ヒルズみたいなもんがどんどんできて景気がいい。客も元気だでDJは客のノリに引っ張られてる。関西は明らかにどん底の不景気だ。客に元気がない。だからDJが煽るしかないし、インテリアなんかの別のファクターで集客しなきゃならない。

20年前は東京よりも間違いなく大阪がパワフルだったのだのに。
そんな中で関西に東京から1年遅れてやってきたディスコ・ブーム。それでもオレは期待する。関西で東京に負けない、東京にはないムーブメントが起こることを。そのためにはみんなでディスコへ行こう!とくにかつて大阪のディスコ・パワーを牽引した遊び人たちに期待する。景気は悪いけど、せめてディスコで盛り上がろうぜ!

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